ご 挨 拶

代々受け継がれてきたもの会長の写真
それは正直に商いをする心です。

 及川屋は、江戸時代の終り頃、伊達藩気仙郡広田村の片隅で及川屋として誕生しました。私は初代及川屋吉右衛門から数えて9代目にあたります。
幾多の試練を乗り越え、今日まで及川屋が継承されてきたことは私自身の誇りです。

 また、同時に何か大きな力に支えられているような思いさえいたします。
今回の東日本大震災においても、一度は再建を断念せざるを得ない状況に陥りながらもどうにかもう一度立ち上がることができたのも、多くの方々のご支援があったことに加えて代々受け継がれてきた「大きな力」があったからではないかと思っています。

 それは「正直に商いをする心」ではないでしょうか。
苦境にあっては前を見据え歩みを止めず、好況にあっては決して奢らず、最高の製品を造ることだけに専念することが何より大切だと思います。
繁栄とはひたむきな努力の上にしかないと、先人たちが教えてくれています。
努力を怠らず正直に商売を続けていければ、
及川屋はこれからも成長していけるのではないかと思います。

 「人は苦境で成長する。」これが私の座右の銘です。
震災後、本当にたくさんの方々からご支援をいただきました。
皆様方へのご恩返しは、本当の意味で復興を成し遂げた姿をお見せする以外にありません。

 どうかこれからの「おいかわ」にご期待ください。

 本当にありがとうございました。

 平成28年11月吉日

及川冷蔵株式会社
会長 及川 勢三

代表取締役おいしい魚を通じて、
食卓に笑顔と幸せを届けます。

 あの悪夢のような東日本大震災から、もう6年以上の月日が過ぎてしまいました。

 その間、長いような短いような不思議な時間を過ごしてきました。
今まで味わったことのないような苦しみや悲しみがありましたが、一方で生きている喜びや日常の中にあるささやかな幸せを感じることができるようにもなりました。
当たり前のことが当たり前でないと知り、今を精一杯生きることが何よりも大切なのだということを改めて強く感じました。

 及川屋の工場も何とか完全に復旧することができ、今まで以上に最高の商品を衛生的な環境の下で作ることができるようになりました。
また、震災後に沢山の新商品を研究開発させていただきました。その中からお客様のご意見を参考にしながら一つずつ新商品として販売してまいります。

 私たちは、お年寄りからお子様までどなたにも安心して召し上がっていただける商品を作り続けることを目指してこれからも前を向いて歩みを進めてまいります。

 震災を経て、私たちは本当の幸せが何なのかを知ることができました。
企業メッセージの「あふれる笑顔とおいしい魚」には、「おいしい魚」を囲んで家族の笑顔があふれる。そんな日常の何気ない幸せをお届けすることこそが私たちの使命であるという思いを込めました。

 私も及川屋の10代目として、
今まで守り抜いてきた伝統を引き継ぎ、
次の世代へとさらに夢をつないでまいりたいと考えています。

 どうかこれからも及川屋をよろしくお願いいたします。

平成28年11月吉日

及川屋 及川冷蔵株式会社
代表取締役 及川 廣章